January ― 1月は「始まりになった」月

January ― 1月は「始まりになった」月

気がつけば、もう1月も1週間を残すばかり。
年が明けた直後の少しそわそわした空気が落ち着き、 「今年はどうしようかな」と静かに考え始める頃ではないでしょうか。

前回のブログでは
「気がついたら英語が “habit” になっていた!」
というテーマで、学びが生活に溶け込む感覚について書きました。


この「気がついたら」という感覚は、1月という月にどこか似ています。

1月は、新しい年の始まりと言われますが、
何かが劇的に変わるわけではありません。

年末の余韻の中で、
私たちは静かに“境目”を越えていきます。

気がついたら、新しい年の中に立っている。
1月とは、そんな月なのかもしれません。


なぜ1月は January なの?

英語の January は、
ラテン語 Ianuarius(ヤーヌアーリウス) に由来します。

この語源は、
ローマ神話の神 Janus(ヤヌス) です。

Janus はとても特徴的な神で、
2つの顔を持っています。

 ・ 一つは「過去」を見る顔
 ・ もう一つは「未来」を見る顔

彼は、
 ・ 始まりと終わり
 ・ 内と外
 ・ 境目や通過点

を司る神でした。

January という名前には、
「まっさらなスタート」というより、

振り返りながら前を見る月

というニュアンスが込められています。


でも、もともと1月は年の始まりではなかった

ここで少し歴史を。

古代ローマでは、年の始まりは3月でした。
その後、暦が整えられ、
さらに政治的・行政的な理由から1月1日が年の始まりになりました。

1月は、
あとから“年初になった月” なのです。

この経緯を知ると、
1月がただ勢いよく走り出す月というより、
過去と未来のあいだに立つ月

のように感じられるのも、少し納得できる気がします。


フランス語・イタリア語・スペイン語では?

1月の言い方を並べてみると、語源のつながりがよく見えます。
 ・ 英語:January
 ・ フランス語:janvier
 ・ イタリア語:gennaio
 ・ スペイン語:enero

どれもラテン語 Ianuarius がもとになっています。
音や綴りは変化していますが、
「同じ幹から伸びた言葉」だと感じられます。

言語学習者にとっては、
「似ている=覚えやすい」
という嬉しいポイントでもありますね。


日本語の「1月」と「睦月」

一方、日本語ではシンプルに 1月と言いますね

そして和名では 睦月(むつき) と呼ばれます。

語源には諸説ありますが、よく知られているのは、 
 ・ 正月に家族や人々が集まり
 ・ 互いに「睦び合う」月

という説です。

英語の January
「時間の境目」を強く意識した名前なのに対し、

日本語の 睦月
人と人とのつながりを大切にした名前です。

同じ1月でも、
言語が違うと「見ているもの」が違うのが面白いですね。


月の名前は、その社会の価値観を映す

月の名前には、
 ・ 神話
 ・ 宗教
 ・ 暦
 ・ 暮らし

が色濃く反映されます。

January を知ると、
西洋では「時間」や「区切り」が重視されてきたことが見えてきます。

睦月を知ると、
日本では「人との関係」や「行事」が大切にされてきたことが感じられます。

言葉は、ただのラベルではなく、
文化の記憶なのだと改めて思います。


覚えておくと使いやすい一文はこちら。

January is named after Janus, the Roman god who looks both backward and forward.

使える表現
 ・ at the beginning of the year(年の初めに)
 ・ at the start of January(1月の初めに)
 ・ at the end of January(1月の終わりに)
 ・ by mid-January(1月半ばまでに)


おわりに

January は、
勢いよく走り出す月ではありません。

立ち止まり、振り返り、
それから静かに前を見る月です。
英語の語源を知ると、
いつもの1月が少し違って見えてきますね。



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